近年、医療の進歩によって、がんの生存率が改善されてきました。また入院日数が短くなり外来治療が増えた結果、働きながら通院治療を続けるがん患者は約32.5万人(厚生労働省「平成22年国民生活基礎調査」)となっています。社会と接点を持ちながら治療する時代。「アピアランス」とは広く「外見」を示します。外見だけではなくより広く外見の変化に起因するがん患者の苦痛を軽減するケアのことをいい、アピアランスケアとは、より具体的ながん患者個々の医学的、整容的、心理・社会的サポートをさすそうです。
乳がん女性の苦痛度トップ20
順位 | 症状 | 順位 | 症状 |
1位 | 髪の脱毛 | 11位 | 便秘 |
2位 | 乳房切除 | 12位 | 足爪のはがれ |
3位 | 吐き気・嘔吐 | 13位 | だるさ |
4位 | 手足のしびれ | 14位 | 口内炎 |
5位 | 全身の痛み | 15位 | 発熱 |
6位 | 眉毛の脱毛 | 16位 | 足のむくみ |
7位 | まつ毛の脱毛 | 17位 | 手爪のはがれ |
8位 | 体表の傷 | 18位 | 味覚の変化 |
9位 | 手の爪割れ | 19位 | 顔のむくみ |
10位 | 手の二枚爪 | 20位 | しみ・くま |
6位の眉毛の脱毛、7位のまつ毛の脱毛など、従来医療が注目してきただるさや口内炎、発熱等の症状よりも外見にかかわる症状に患者が苦痛を感じることがわかります。
「家族を含む人間関係の中で今までどおりその人らしく豊かに生きること」を支援する手段の一つがアピアランスケアです。
ご本人だけではなく、検診の受診を周りの大切な方へおすすめください。
担当:福田 浩子