「つみたてNISA」
ご質問
2019年5月22日、金融庁が「資産寿命」について初の原案を開示しました。その内容に少なからずショックを受けています。要は、公的年金だけでは生活できないから自分で何とかしてくださいというものです。どうしたらいいのでしょうか?
◆公的年金の将来
質問者さまの言う通り、金融庁は将来的に給付額だけではまともな生活を営むに十分ではなくなるから、足りない分は自分で何とかしてくださいと文書で声明を出しました。
これからますます少子化が進み、現在の年金の給付水準を維持することが難しくなるからです。
ですから、質問者さまのように「どうしたらいいいの?」と途方に暮れてしまうことは理解できます。
◆つみたてNISA
そこで「自助」のために考慮してみたい投資手段の1つが「つみたてNISA」です。
投資対象は投資信託です。投資期間は2018年~2037年の最長20年間で、投資できる金額は年間40万円が上限です。
一番の特徴は、上記の期間で最大800万円(40万円×20年間)の運用益に税金がかからないことです。
37年に購入した投資信託は56年まで非課税で保有できます(下図)。
◆つみたてNISAのデメリット
もちろん、つみたてNISAも投資の一種ですから、元本割れするリスクがあることを認識しておいてください。
投資対象も限られていて、現在販売されている約6,000本のうち160本です(19年5月現在)。
銀行や証券会社で買えますが、その金融機関が運用している商品しか買えませんから、選択の幅は狭まります。
ネット証券ではより多くの商品を購入できます。
つみたてNISAの主な投資先は株式と債券です。
株式への投資が多い商品は高いリターンが期待できる反面、損失のリスクも高くなります。
債券が中心ならリスクは低くなる分、リターンは小さくなるのが一般です。
担当 福田 浩子