52歳の男性からの質問です。
「老後」が現実のものとして見えてきましたが、仕事中心でやってきたので趣味がありません。心配なのは、引退後に何をしていいかわからず、時間をもて余して生活にハリがなくなってしまうことです。何かアドバイスをください。
◆お勧めの対策
何事も、準備は早めに始めるに越したことはありません。まずは、少しでも興味があることには、今のうちから積極的に飛び込んでみるのが第一歩です。例えば、地域のコミュニティーなどに参加してみるのはどうでしょう。探してみると、案外さまざまな活動をしているものです。何しろご近所さんたちの集いですから、日常生活で気軽に会えるのがメリットです。
◆町内会、地域行事がトップ
下記調査によると、成人が参加している社会活動は、「町内会や地域行事などの活動」が、男女共にトップになっています。これらは半ば義務の側面もあるでしょう。しかし、どうせ参加するのであれば、思い切り楽しむつもりで仲間に加わってみてはどうでしょう。楽しんでしまった方が、友達はできやすいかと思います。
◆健康寿命への影響も
厚労省の「高齢者の地域社会への参加に関する意識調査結果」で、地域活動に参加している人と、していない人を追跡調査してみたところ、5年後の死亡率は参加者の5%に対し、不参加者は15%でした。同様に5年後の介護度2~5の認定を受けた人の割合は参加者が7.1%、不参加者が28%です。人との交流は、健康寿命にも良い影響を与えてくれるのです。
社会参加を通して、新しい友人ができたり、生活の中に充実感を得たりすることには、病気や要介護を予防し、死亡率を低下させ、健康寿命を延伸させる効果があるようです。とにかく人と接する機会を保持することをお勧めします。
担当:金子