落語の舞台となる江戸時代は、ツケ払いが一般的でした。買い物のたびではなく盆と年末にまとめて払っていたそうです。特に年末は取り立てが厳しく、クライマックスは大みそかでした。何としても回収したい、できれば先延ばししたい、双方の思惑が「落語」という人間ドラマの題材になったそうです。
立川談志は「落語とは人間の業の肯定である」と言いましたが、これは「人間は不安定な生き物で人生は予期せぬことの連続だけど、それもまたいいじゃねえか」と受け止めてくれるのが落語だそうです。ある意味落語には心のセーフティーネットみたいな役割がありますね。
人生の不確実さをカバーしようとしてくれる保険も同じくセーフティーネットといえるかもしれないです。
担当:金子